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読了本より二十五選・その六
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族長の秋 (集英社文庫)
G. ガルシア・マルケス, Gabriel Garcia Marquez, 鼓 直
グロテスクで滑稽なエピソードが息の長い怒濤の筆致で語られる驚異の大傑作。さすがに『百年の孤独』と並ぶマルケスの代表作だけあって最高に刺激的でとことん面白い。
ベルカ、吠えないのか?
古川 日出男
四頭の軍用犬の血族が織りなすイヌによる現代史。大仰な語り口が繰り出すユニークで破格のエピソード群に興奮。高密度な傑作長篇。
風車祭(カジマヤー) (文春文庫)
池上 永一
天然の語り口と破格のキャラクターで石垣島の超日常を描ききった、抱腹絶倒驚天動地の長篇ファンタジィ。問答無用の面白さに没入。たまらん。
雲雀
佐藤 亜紀
『天使』姉妹篇。ジェルジュのそれからはもちろんあの親父さんの半生も。溜息ものの極上短篇集。
航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)
コニー ウィリス, Connie Willis, 大森 望
上下巻。あんたこそひきのばしの女王だ! と悶えずにはいられない巧みな展開と構成にひきずられっぱなしのエンターテイメント大作。とにかく巧い、面白い。
いとしい (幻冬舎文庫)
川上 弘美
真綿にくるまれながら深淵を漂うような浮遊感で紡がれた、奇想と幻想に満ちた傑作恋愛譚。著者特有の魅力に溢れた第一長篇。
光車よ、まわれ! (fukkan.com)
天沢 退二郎
不穏な影と町の変容、魅力的なキャラクターに息をつかせぬ展開そして意外な結末。ここまで面白いとは思ってもいなかったので大変満足。傑作です。
オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)
天沢 退二郎, 林 マリ
『光車』の構成を踏襲し展開する「三つの魔法」三部作開幕編。探求物が三つから五つになったからって二つ分面白いわけではないが、でも悪くない。出だしは上々。
魔の沼 (fukkan.com)
天沢 退二郎, 林 マリ
第二部。李エルザにくらくら(当然「光車」では龍子にのたうちまわっていた)。いやもう最高に素敵。ところでなんでタイトルにオレンジ党つけてないんだろ。
オレンジ党、海へ (fukkan.com)
天沢 退二郎, 林 マリ
完結編。終盤における詩的イマジネーションの奔流は圧巻。が、破格すぎて物語のバランス崩壊。作者らしいといえばあまりにもらしすぎ。じつに複雑な読後感。
闇の中のオレンジ (fukkan.com)
天沢 退二郎, 林 マリ
夢現の境界を漂う詩的幻想短篇集。オレンジ党の前日譚やサイド・ストーリーその他収録。
つぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)
R.A. ラファティ, R.A. Lafferty, 伊藤 典夫, 浅倉 久志
なんとも珍妙かつ豊穣なほら話の数々。で、こんな凄い話書いといて本人の人物像は「知性のかけらも感じられない」(J・メリル)んだそうな。なんとかと天才は紙一重……。
彼方なる歌に耳を澄ませよ (新潮クレスト・ブックス)
アリステア・マクラウド, 中野 恵津子
十三年間時間をかけてゆっくりと作られた、あるスコットランド高地人一族の気品と力強さとユーモアに満ちた物語。
ホテル・アイリス (幻冬舎文庫)
小川 洋子
少女と老人のインモラルな一夏を描いた淫靡で退廃的な長篇小説。王道の展開に臆することなく挑み文句なく描ききる力量。おみごと。
スロー・バード (ハヤカワ文庫SF)
イアン・ワトスン, Ian Watson, 佐藤 高子
鬼才の織りなす至極の奇想、十四篇。一癖も二癖もある作品ばかりの傑作集。
三月は深き紅の淵を (講談社文庫)
恩田 陸
物語を読むこと、書くことに対する著者の愛と挑戦に満ちたネタ帳的意欲作。各篇の何とも言えぬ絡み具合が実に巧妙。講談社の恩田作品はここからが最良かと。
ラス・マンチャス通信
平山 瑞穂
連作形式のスリップ・ストリーム系現代文学(便利な言葉)。次作にも期待できる出来映えはさすが某賞大賞受賞作。
影のオンブリア (ハヤカワFT)
パトリシア・A・マキリップ, 井辻 朱美
流麗で上質な文体が生み出す幻想世界に耽溺。やっぱいいなぁ、こういうの。
あたしのマブイ見ませんでしたか (角川文庫)
池上 永一
前半が沖縄を舞台に、後半が都市を舞台にした掌・短篇集。『復活、へび女』が一番良かった。
近所迷惑―自選短篇集〈1〉ドタバタ篇 (徳間文庫)
筒井 康隆
ちまちま読むつもりが一気に読破。ドタバタ精神の結晶九篇を堪能。
猫の客
平出 隆
うちの猫もどっかでお客になってんのかなぁ。
物語の作り方―ガルシア=マルケスのシナリオ教室
G.ガルシア=マルケス, 木村 栄一
三十分ドラマのシナリオを作るため、ガボことマルケスを中心に映画監督や脚本家達が激論。「みんなで物語を作る行為が悪癖になった」というガボの言葉も納得な面白さ。
QコちゃんTHE地球侵略少女 1 (マガジンZコミックス)
ウエダ ハジメ
全二巻。連載打ち切りだったらしく作品世界の断片が撒き散らされたまま終了。もったいない。
マージナル (1) (小学館文庫)
萩尾 望都
全三巻。男だけになった地球で繰り広げられる怒濤の群衆劇。目まぐるしく変化する展開を結末に導く手腕はさすが。
イティハーサ (1) (ハヤカワ文庫 JA (639))
水樹 和佳子
全七巻。執筆開始から完結までに十三年、古代日本を舞台にした超大作SFファンタジー。迷走することなく構成された物語で一気に読ませる名作。

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