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ニコマコス倫理学〈上〉 (岩波文庫)
アリストテレス, 高田 三郎
なかなか面白かったです。読みやすいので、古典初心者にもおススメです。倫理学の基本書。現代でもよく引用されます。時々ある言い切り(例えば、老人はけちであるとか)が笑わせてくれます(本人にそういう意図はないのでしょうが)。
権利のための闘争 (岩波文庫)
イェーリング, Rudolf Von Jhering, 村上 淳一
権利は闘争によって得られるものであり、権利を侵害された場合は闘争することが人間の義務であるとまで言っています。貧乏人には実行困難な主張ですが、権利について考える際欠かせない一冊だと思います。薄くて論旨も一貫しているので読みやすいです。
職業としての政治 (岩波文庫)
マックス ヴェーバー, Max Weber, 脇 圭平
言葉が硬いですが、講義録なので読みやすいです。ウェーバーの思想の一端をうかがうことができます。個人的には「職業としての学問」よりも面白かったです。カントと対比させて読むと面白いかも。
マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)
マルクス, エンゲルス, Karl Marx, Friedrich Engels, 大内 兵衛, 向坂 逸郎
現在、マルクスの評価はいまいちですが読む価値のある一冊だと思います。薄いですし。ブルジョア資本主義が人間関係をばらばらにしていく、という主張は現在にも当てはまると思います。アダム・スミスと一緒にどうぞ。
社会契約論 (岩波文庫)
J.J. ルソー, 桑原 武夫, 前川 貞次郎
なかなか難しいですが味読に値する本です。「人間は自由なものとして生まれた、しかしいたるところで鎖につながれている」というのは有名な文ですね。
全訳 統治論 (ポテンティア叢書)
ジョン ロック, John Locke, 伊藤 宏之
所有権についての考え方は非常に興味深いです。本書の別名は「市民政府二論」ですが、全訳はこれしかないので少々高めですがこれをおススメします。前半はひたすらフィルマー卿の批判です。ねちっこい性格であることがうかがえます。
道徳形而上学の基礎づけ [新装版]
イマヌエル カント, 宇都宮 芳明
カントの本にしては読みやすいです。いわゆる定言命法について書かれています。道徳を考える際の必読書。本訳書にはパラグラフごとに解説がついているので分かりやすくなっています。財布に余裕がないなら岩波文庫版でもいいと思います。
パンセ (中公文庫)
パスカル, 前田 陽一, 由木 康
個人的には大好きですが、好き嫌いは分かれるでしょう。「人間は葦である…」の言葉で有名。病弱なパスカルが病気と闘いながら書いた本、と思って読むと元気が沸いてきます(暗いですが)。
国富論〈1〉 (岩波文庫)
アダム スミス, Adam Smith, 水田 洋, 杉山 忠平
長いですがとても面白いです。自由競争や市場原理がなぜすばらしいか、理解できます。市場原理に疑問が投げかけられている現在だからこそ読む価値ありです。個人的には大学教育に対する痛烈な批判が可笑しかったです。分業の弊害にすでに気づいているところがすごいと思います。ロックやマルクスと一緒にどうぞ。
リヴァイアサン〈1〉 (岩波文庫)
T. ホッブズ, Thomas Hobbes, 水田 洋
長いですし、訳本の評判もよくありません。確かに読みにくい。でもだからといってこの本を読まないのはとても残念なことだと思います。一巻の第13章の自然状態から国家が導き出されるところだけでも絶対読むべきです。「万人の万人に対する闘争」の箇所です。思想としては、ロックやルソーよりも面白いと思います。もちろん、ホッブズの問題意識は共有しつつしかし彼の国家像とは違う国家像を考える、それが必要ですね。
アメリカのデモクラシー (第1巻上) (岩波文庫)
トクヴィル, 松本 礼二
最近新訳が出ました。個人的には、アメリカには思想の自由がないといっているところや、平等についての記述が面白いと思いました。特に後者(平等原理は歴史が進むとともにより徹底されていくこと)は完全にそのとおりだと思います。
精神現象学
G.W.F. ヘーゲル, G.W.F. Hegel, 長谷川 宏
非常に難解で、ほとんど意味が分かりませんでした。でも一度は読んでおきたい本。訳について賛否両論あるようですが、日本語として読みやすいのはこの訳じゃないかなと思います(ただし他の訳は見ていません)。
メノン (岩波文庫)
プラトン, 藤沢 令夫
非常に読みやすい上にプラトン思想のエッセンスが詰っていてお得です。難解な本に疲れたらどうぞ。教育にかかわる人は一読の価値ありです。
民主主義と教育〈上〉 (岩波文庫)
J. デューイ, John Dewey, 松野 安男
現代の教育を考える際の必読書。学校を学びの共同体にしようとは現在特に日本でよく叫ばれている気がしますが、そうした主張の大本にあるのがデューイの思想であることは疑い得ないと思います。実践的な本としては「学校と社会」の方が有名ですが教育哲学的思想に触れたいのであれば本書。いまだに古くて新しい論です。ちなみに言語学者のチョムスキーはデューイの実験学校に通っていたらしいです。
世界教育学選集 32
デュルケム, 麻生 誠, 山村 健
デュルケムの道徳教育論。講義録なので読みやすい。道徳を社会の側から考察しています。
人性論〈1〉―第1篇 知性に就いて〈上〉 (岩波文庫)
デイヴィド ヒューム, David Hume, 大槻 春彦
「人性論」とありますが「人間本性論」という感じです。第一篇(文庫の一巻と二巻)は非常に難解ですので第三篇(文庫の第四巻)から読むことをおススメします。その後興味があれば第二編(3巻)→第一編へどうぞ。懐疑論者として名高いヒュームですが、積極的な思想体系を作ろうとしていたことが伺えて非常に面白かったです。特に第三篇の正義論は最高。一編と二編を読んでなくても理解できます。難点は訳が非常に古いこと。
動物農場 (角川文庫)
ジョージ・オーウェル, George Orwell, 高畠 文夫
硬い本に疲れたら動物たちの出てくる愉快な小説などいかがでしょう。すぐに読めますしタメになります。社会を見るときの視点が広がるでしょう。
1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)
ジョージ・オーウェル, 新庄 哲夫, George Orwell
全体主義社会を知る上で最高に興味深い本です。が、と同時に、とても恐ろしい本でもあります。今まで読んだ小説の中で最も自分にインパクトを与えた本だと思っています。正直、これほど人にすすめていいものかどうか迷う本はないです。
資本論〈第1巻(上)〉 (マルクス・コレクション)
カール マルクス, Karl Marx, 今村 仁司, 鈴木 直, 三島 憲一
訳がすばらしいと思います。それでも難しかった…。とてもよく分かることは、当時の労働条件のひどさです。また、部分的にであれば資本の論理もある程度理解できます。スミス批判が面白かった。スミスのあとにどうぞ。その後に、17,18の本などどうでしょうか。
純粋理性批判 上
イマヌエル カント, 宇都宮 芳明
哲学の領域に足を踏み入れたのなら、一度は読んでおきたい本です。また、読まないと哲学(思想)史が理解困難になります。ただ、読むのに相当の覚悟がいることは否めません。訳について一言。「道徳形而上学の基礎付け」の訳がよかったので、宇都宮氏の訳を選んだのですが、途中で訳者が変わるせいでわかりにくい部分があります。宇都宮訳、として売るのはどうかと思います。正しくは編訳。
ニーチェ全集〈11〉善悪の彼岸 道徳の系譜 (ちくま学芸文庫)
フリードリッヒ ニーチェ, Friedrich Nietzsche, 信太 正三
現代思想を読む上で押さえておきたい一冊。比較的読みやすく、わかりやすいです。「ルサンチマン」「奴隷道徳」などの概念がわかります。
全体主義の起原 1 新装版
ハナ・アーレント, 大久保 和郎, ハンナ アーレント, Hannah Arendt
アレントの名声を不動のものにした書です。二巻の終わりから俄然面白くなります。全体としてアレントに特有な言い切りが気になるものの、提起している問題は重要で、現在の政治学や哲学を考えるうえで欠かせない書と言えるでしょう。彼女の後の思想につながる部分も散見され、個人的にも興味深く読みました。
ドイツ国民に告ぐ (西洋の教育思想)
J.G. フィヒテ, Johann Gottlieb Fichte, 石原 達二
国民教育についての考察を促します。ただ、個人的には相性がよくない感じでした。愛国心の問題はおくとしても、観念的過ぎるところが原因である気がします。ペスタロッチ批判をしているあたりは面白いのですが・・・。なお、本訳書の末尾には、名句集(本書から訳者が引用したもの)が収められており、珍しいです。
自由からの逃走 新版
エーリッヒ・フロム, 日高 六郎
分かりやすく、興味深い。フロイトの議論を応用して、ナチズムの台頭につながった「権威主義的パーソナリティ」なるものを論じた、問題提起の書です。重要なのは、いわゆる「民主主義社会」においてもナチズムに関連する問題から逃れているわけではないということです。自由や民主主義について考える際の必読書といえるでしょう。
国家〈上〉 (岩波文庫)
プラトン, 藤沢 令夫
プラトンの国家論にして正義論。人間にとっての正義とは何かを探究するために、国家にとっての正義を探究しています。国家や正義について考える際の基本書。話の回りくどさはさておき、内容はやはりとても興味深かったです。なお、国家について考える際にまず人間の本性について考える、という手法をとったホッブズとはちょうど逆の戦術をとっている、といえます。

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